コロナが始まってからTwitterで学んだこと

Twitterに普段使っている別アカウント
daisukesuzukiguitar
@daisukesuzukigt
を作って
毎日短い動画を配信しています。

4月7日から始めたのですが
偶然にも緊急事態宣言が同日に発令されたので、
外出自粛日記みたいになってしまい、
毎日ご覧くださる方もたくさんいらしてくださって、
そのままひと月以上経ちました。

最初は毎日カルカッシの「25のエチュード」を
アップしていたのですが、
全部弾いてしまったので今は
パガニーニの「37のソナタ」という
短い作品を演奏しています。

実は、このアカウントを始めるときに
なんとなくですが思っていた動機としては、
毎日何かしていないと自分が楽器を弾く習慣が
なくなってしまってしまうのではないだろうか、
という心配もありましたが、
もう一つは
コンサートが開催できない状況で
皆さんが必要とされる音楽作品というのは、
極度にアーティスティックなものばかりではなく、
むしろ単純な、日々の練習曲のような
メロディーと調性、そして起承転結のはっきりしたもの
なんではないだろうか、
という気がしたからです。

社会状況を反映した近代や現代の作品の中には、
少なからず人間同士の相克から生まれる不条理や危機感、
孤独や解放が描かれているのだとすると

200年前の音楽作品が我々にもたらすものというのは
バックグラウンドの共有に根差さないある種もっと普遍的な、
生きる喜び、死に分かれる悲しみ、のようなものです。

そのようなベーシックな感情のよりどころだったり
先生と生徒、あるいはサロンで演奏されていたような
小さなコミュニティーを対象にした作品というのが
ギターにはたくさんあって、ちょうどそれらはとても短いので、
Twitterの長さにぴったりだと思ったんです。

もっとも、
今、文章にするにあたってもっともらしくご説明しましたけど
始めた当時は上記のようなものがぐるぐるとした塊のように
漠然と頭の中にあったわけです。

おそらく、第二次世界大戦の前後や
現代の作品の持つ真摯な厳しさと人類を見つめる批評精神というのは、
なんらかの形で、今の衝撃の期間を通り過ぎ、
次のライフスタイルを私たちが少しずつ見つけてゆくとともに
新たな必要性を伴う姿で再生されてくると思っています。
そこへのプロセスとして、古典的な美徳の再認識を通過しているんだと思うのです。


これから
配信コンサートなどの機会もあるのではないかと思いますが、
そのプログラムを考えるにあたっても、
毎晩のTwitterはそうした僕の思いつきに
皆さんがどのように感じられておられるかというリアクションが
とてもよく伝わってくるので、
始めてとても良かったと思っています。

現在調整中のプログラムは

バッハ:組曲BWV1009 (ことあとおそらくBWV1005,BWV1011,BWV998も)
ソル:メヌエットとエチュード集
パガニーニ:グランド・ソナタ
リョベート:カタロニア民謡集

シューベルト~メルツの6つの歌曲と
メルツの「吟遊詩人の歌」の抜粋は以前からレパートリーなので
上記に随時加えます。


それから実はとてもポピュラーな小品で、
レコーディングのないもの
「タンゴ・アン・スカイ」とか、「蜂雀」とか
「サンバースト」とか、僕が日本初演した「フオッコ」とか(笑)、
そういう皆さんがよくご存知の曲をYouTubeにアップしていこうかとも
画策中です。


正解とゴールがまったくわからないので、
しばらく頭の中であたためてやってみるべきと思ったことは
とりあえず試していこうと思っています。

これからは配信などの状況で
皆さんにチケットを購入していただく場面も
出てくるかと思いますが、
その際も、コンサートではなかなか実現し得ない
皆さんがおうちで過ごされるお時間に彩を添えられるような
プログラムやコンテンツをめざしてゆきます。

すでにたくさんの素晴らしい無料配信コンサートが
インターネット上にはありますので
それでもなお、有償で価値のあるものだと思っていただける
演奏内容を毎日磨いてゆかないといけませんね。


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