もう忘れていることも多い

明日から名古屋2日連続公演です。
お近くの方はぜひ。
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伊福部昭先生の「サンタ・マリア」という曲は、
『お吟さま』という映画のために書かれたチェンバロ作品です。

『お吟さま』は何度か映画化されているようで、
かの田中絹代が監督した1962年版はYouTubeで観られますね。
しかもこちらは音楽が林光先生。

伊福部先生が音楽書いたのは1978年版の方で、
僕はこちらは映画を観られていないのですが、
『お吟さま』の音楽をギターで弾こうと思ったのには理由があります。

伊福部先生は、
織田信長が最初に聴いた西洋音楽は
ルイス・ミラン作曲のパヴァーヌ第5番だった、
ということを提唱されていて、
そのために、
キリシタン大名の高山右近と恋に落ちるお吟さまの音楽を、
ミランのパヴァーヌに似た出だしで書いている、
とご本人も語っていらっしゃいます。
もっとも、『お吟さま』のチェンバロ曲に似ているのは
パヴァーヌ第1番の方ですが。

この辺の経緯については
僕はあまり専門家では無いのですが、
何れにしても、時代背景から言うと
織田信長が安土城で聴いた音楽の中に
1536年に出版されたルイス・ミランの音楽があっても
不思議なことではありません。


ちなみに、
天正遣欧使節が豊臣秀吉の元に帰ってきた時に
当時の宗教音楽を演奏したと言われていますが、
こちらはジョスカン・デ・プレの「千々の悲しみ」、
いわゆるナルバエスなんかが編曲している「皇帝の歌」
だったのでは、と言うのが定説みたいですね。

20日の王子ホールのために練習しようと
「サンタ・マリア」の楽譜を引っ張り出したら
なんか2種類あるんですよね。

一つはCDの録音に使った
⑥弦をCにした原調の編曲。

もう一つは、
ミランのパヴァーヌと同じ
ビウェラの調弦で弾いたと思われる、
3度下に移調してあるやつ。

どこで弾いたか全く記憶にないのですが、
これだったらミランのパヴァーヌと
聴き比べしていただくことができますね。



その流れで
『大停電の夜に』のなかで弾かせてもらった
音楽もおさらいしているのですが、
これも菊地成孔さんの素敵な作品を
変奏させてもらった結果、
普段の自分では出てこないフレーズが
たくさんあって採譜が新鮮でした。
それだけもとのモチーフが訴えるものが強い、
と言うことですね。さすがです。

これは菊地氏の書いたメインテーマを元にして
それをアルペジオ風に変奏したものを
映像の長さに合わせて録音する、
と言う作業でしたが、
スタジオ内にモニターがなかったので、
映像を観ながらなんども練習して、
丸ごと2分半くらいのその演奏内容を覚えて、
スタジオに入り、
えいやっ と録音して、
あとで映像と一緒に観てみて、

「うわ〜〜、先に終わったぁぁぁ」
とか、
「お〜〜あってる〜〜」
とかやっていたわけなんですね。


若さって素敵だ。
































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