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zoom RSS BWV1031の新しい編曲について

<<   作成日時 : 2018/09/28 03:19   >>

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FBにオーボエの吉井さんとのコンサートのお知らせを載せたら
数人の方から割と専門的なコメントをいただいたので
ここでご説明。


J.S.バッハのフルートまたはオーボエのためのソナタBWV1031は、
ほんとうはJ.S.Bachさんではなく、最近ではおそらく息子の作品もしくは
息子との共作であるということになっているようですが、
2楽章のシチリアーノがたいへん有名なこともあって、
演奏会のレパートリーとしてはとても重要なものです。

この曲は変ホ長調で書かれているため、
出版されているギターのための編曲は
ニ長調で弾いて1フレットにカポをすることになっています。

ちょうど、リュートの作品で、
プレリュード、フーガ、アレグロBWV998というのが
ほんとうは変ホ長調なところをニ長調でギター編曲するのに似ています。
こちらもカポをして原調で弾く人もいます。

BWV998の場合は、曲の構造や小節数からして
密接に宗教的なテーマと結びついており、
三位一体、と申しますように、
3つの楽章、3つの音符からなるモチーフに加え、
変ホ長調ですとフラットが3つになりますから、
非常に必然性のあるキーな訳です。

BWV1031の方には、
そのような事情があるかどうか僕は知りえませんが、
相手の管楽器の人に半音下げてもらうわけにもいきません。
なんとか変ホ長調で弾くことになるのです。


4年くらい前に、洗足学園で泉真由さんのフルートとやっている動画が
YouTubeにあると思うのですが、
ほんと、やっとの思いで泣きそうになりながらCapoで弾いています。

そのあと、
確か岩佐和宏さんとも演奏したんです。
どちらもお相手の素晴らしさに比して僕はそこそこな出来ですが、
とにかくカポにヒヤヒヤした記憶が圧倒的に強く印象に残っています。


これらの時使った出版されている編曲とは別に、
今回、吉井瑞穂さんと演奏するための新しい編曲を作ろうと思い立ち
自分が試してみようと思ったことは、

1.なるべくローポジションで弾けるように、
ちょうどリュートの奏者がやるようなメロディーの変更を加えて
音形をギター向きにする。

2.1~3楽章を通じて、カポを付け替えず、
同じ調弦で弾けるようにする。

ということでした。

1.は数カ所のみで実行しましたが、
実をいうと後に述べる理由でほぼその必要は無くなりました。

2.は、ト短調となる第2楽章を
嬰へ短調で弾くことになってしまうわけですが、
そもそもこのシチリアーノは
アルペジオがうまく消音されて連なっていくところに
味わいがあるため、開放弦の響きを残すことを
それほどこだわらなくても良いため、
嬰へ短調で弾くことはちょうど良い塩梅の響きの少なさを
産むように思いました。
通常はカポを付け替えてホ短調の運指で弾いたりするんですが。


で、ここまで作業して、
一度合わせをしてもらって問題点を解決しようとしていたところ、

先日、エル・チョクロに駆けつけてくれた斎藤優貴くんが

「僕もカポ苦手なので、半音上げてチューニングしたギターを
もう一本持っていきます」

みたいなことを言うではありませんか。

なに!!!!

その日も音色のためにギター持ち替えるべく
2本持っていた私は、
まさかの盲点に絶句したわけであった。。。。


言い訳をすると、
これまで、

歌の伴奏で、歌手の方がどうしてもある曲だけ半音下げて歌いたい、
とおっしゃる場合に半音下げたギターを別に持っていく。

あまりに曲ごとに低音のチューニングが変わるので、
その調弦時間を短縮するために2本持っていく

と言うようなことは
頻繁にやっておりましたが、

まさかの
半音上げを持っていく

と言うのだけは思いつかなかったっす。


そしてやってみたらこれがもう、
快適で、多分練習時間が70パーセント削減されたと思います。

なんでかって言うとですね、

例えば、実音で@弦の8フレットのドの音が欲しいとしましょう。
で、記譜上は1カポ前提で半音下ですから
シって書いてある。

そうすると何が起こるかって言うと、
シを読んだ瞬間に体が反応して@弦の7フレットに飛ぶわけです。

で、押さえようとしているときに、
頭のどこかで
「でも今1カポだよ!!!」
と言う声がして半音ずらして押さえる、
と言うプロセスが生じているわけなんですが、
どうしたって速い曲になったら
習慣でその音のところに着地するので、
7フレットの音を時々弾いてしまうんです。

そうすると、
パニクる。
で、どんどん調子悪くなっていくのですね。

これがギター全体が半音上がっていると、
その音のところを押さえて言い訳です。
シを押さえるとドが鳴る。

鳴った音を聞いて、
あれ、読んだのと違うぞ、
とは思うのですが、
それは後の祭りなので次のことを考える、し、
鳴った音が半音上って言うのは
なぜかだんだん慣れます。


このようにして、
半音上げの結論に至ると、
あんまり音を変えてローポジションで弾かなくても良くなりました。

でもせっかくなので、
これはいい感じにできたぞ、
って言う音の変更は生かしました。

練習も楽しいし、
演奏会も楽しみになりました。

結局、
最終的に優貴くんのひとことのおかげのような気がするけど・・・・




























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