ギタリスト 鈴木大介のブログ

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zoom RSS 悲しい別れ、突然の

<<   作成日時 : 2006/02/25 22:11   >>

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僕は昔から、ギターから出る和音の色彩に、
すごくこだわりがあったみたいで、
「Cheek To Cheek」というアルバムを作るとき、
ジャズっぽいハーモニーをより強調したくて、
水原洋さんが作ったラコートのレプリカを使いました。
そのギターのおかげで、
クラシック・ギターで弾いたポップチューンとはひと味違う
新しい音色を録音できたのです。

24日、水原さんがなくなりました。

以前から脳腫瘍を患われていたのですが、
放射線などで回復して、
弦楽器フェアではいつも楽しそうに楽器の説明をしてくれていました。

感性が豊かな水原さんは、
その後もいろいろな古楽器のレプリカを作ってみせてくれました。
香津美さんとの盛岡公演のとき、
僕のソロで弾くバッハのために、水原さんのギターを借りて、
地元の新聞に取り上げられたりもしました。

僕が99年にオペラシティでリサイタルをしたとき、
バッハのパルティータを弾いたのも水原さんの楽器でした。

いつか、かならず、
経験と感性で、驚くべき成果をあげるはずの人でした。
彼も、僕も、心のどこかでそれをおたがいわかっていて、
一年に一度の再会を、静かに楽しんでいました。
その日を心待ちにして。

心がやさしくて、バッハの音楽が大好きな人でした。

中央線のなかで、
僕はメイルを読んで、
電車のなかで泣きだすことをこらえられませんでした。
やっとのことで新宿に着いて、
ホームで泣きながら、みんなに電話をしました。

人はいつかは死んでしまうもの。
ちからいっぱい生きたのなら、今倒れても悔いはないもの。
でも、水原さんは、一生懸命、誠実に生きて、
着実な成果を上げてきて、
しかももう少したったら、大きな翼を広げて
さらなる高みへと飛翔するところでした。
彼がやり残したことが、はっきりと見えているから、
僕は悔しくて、悔しくてたまりません。
神様がどうして水原さんから時間を取り上げたのか、
僕には理解ができません。

天国の音楽を聴いたなら、
またギターを作りたくなってしまうに違いないのに。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
鈴木さん、以前「音楽のある休日」をお読みいただき、メールをいただいた斎藤純です。今日、水原さんの葬儀と「偲ぶ会」に出席してきました。

記事をありがとうございました。
さいとうじゅん
2006/02/28 00:21
洋の兄です。鈴木さんのことは洋から聞いておりました。ご活躍をお祈りするとともに、もしも彼の楽器をお持ちなら、これからもよろしくお願いします。
水原洋の兄です。
2006/04/05 20:52

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