ギタリスト 鈴木大介のブログ

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zoom RSS スペースと伝え方の緊密な関係

<<   作成日時 : 2017/09/22 15:30   >>

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空港です。

これから北海道へ。

今月は佐賀に始まり大阪、北海道、
その後名古屋と、
いろんなとこに行けて楽しいです。


3度目のエチュード・ツアーなので、
様子はだんだんわかって来ましたが、
今回は初めて涼し目の季節。
場所も北海道の大自然に囲まれて、
ということで、
新しい気持ちでのぞんでおります。


エチュード・ツアーの会場は、
どこもせいぜい30人くらいの小規模会場で、
したがって必然的にいつもホールで弾いている
プログラムとは内容が少し変わって来ます。

多分こんなこと気にするの僕だけじゃないかと思いますが、
作品や、その弾き方によって、それぞれ合うスペースの規模とか
会場の雰囲気があるように感じます。

ギターの曲でいうと、
やはりセゴビアやイエペスやブリームが得意とした曲たちは、
大きなホールの隅々までそのニュアンスが届きます。
キャパシティも1000人くらいまでは
違和感がありません。

それが、
ディアンスとかブローウェル、ロマン派のギタリストの作品など、
つまり20世紀の終わりに近くなってレパートリーになった、あるいはされたものは、
音響のバランスを整えることが要求してくる繊細さや、
特殊奏法の効果を伝えるためにホールを選ぶ、
というか、
できれば小規模のホールか、PA仕様の状態で
聞いてもらった方が良い気がします。


大雑把な例えで言えば、
ベルカントで歌えるレパートリーと
それでやっちゃうと歌詞が何歌ってんだかわからなくなっちゃうレパートリーがある、
という感じです。


僕はもともと、
自分のエチュードは、
小さなスペースとか、
ライブハウス向けに作ったので、
レパートリーとしては後者に属します。

ですから
なるべく小さなところで
親密な感じで弾きたいし、
一緒に弾く曲も
それに向いたものを選びます。

たまにホールでも弾かせてもらうけど、
やはり集中が別のところに行ってる気がします。
それはそれで楽しいのですが。


ところで、
バリオスの曲は、
会場の規模でいうとどちらでも弾ける、
それなりにどんな大きさの会場でも
教会でも会議室でもコンサートホールでも飲み屋でも
それなりの魅力を発揮する稀有な感じがあります。

この間、
伝記映画見てて思ったんだけど、
やはり彼自身の人生の様々なシチュエーションを
反映しているのかもしれませんね。


エチュード・ツアーでは
僕はなるべく自分のペースで、
細やかに一つ一つを積み重ねるようにギターを弾きます。
これは時には、
ホールで弾くよりはるかに恐ろしい事ですが、
ホールでばかり弾いていたり、
他の楽器との共演ばかりしていると、
表現が巨大になり過ぎるのも確かに言えるのです。

昨今の海外の若手ギタリストの
緻密な演奏というのは、
インターネットの発展のみならず彼らが直面している
演奏環境からも大きく影響されて生まれたものだと
思います。

セゴビアの晩年の、
必要な骨格だけが残されて、
デフォルメされた音楽は、
録音で聞くよりステージにおいての方が
はるかに効果的だったでしょう。

僕としては、
なるべくその両極の表現に手を触れながら、
自分なりの表現を見つめて行きたいと思っているので、
エチュードのツアーは、
自分にとっては修行の場なのかも。


さて、明日はどっちかっていうと
どんな場所でも行ける曲たちを弾いてみるつもり。



E.ヴィラ=ロボス:前奏曲第3番“バッハへの讃歌”
J.S.バッハ:アルマンドとドゥーブル〜パルティータBWV1002より
武満徹:晩夏から秋にかけての3つの劇中音楽
 「波の盆」「今朝の秋」「燃える秋」
バリオス:大聖堂

鈴木 : 12のエチュード












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