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zoom RSS 10月18日 武満徹へのオマージュ プログラムについて(8月24日版)

<<   作成日時 : 2016/10/18 17:40   >>

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武満さんの没後20年に際し、
企画と構成を全体にわたって僕が
プロデュースさせて頂く公演です。

前半は
武満さんがお好きだった ギターの曲や映画音楽と
武満さん編曲のビートルズ2編、そして武満さん最後のギター曲になった
「森のなかで」を演奏します。

後半は
吉野弘志さん(b)、芳垣安洋さん(ds)、田口悌治さん(g)、北村聡さん(bandoneon)
をお迎えし、武満さんのフィルム・ミュージックと武満さんお気に入りの作品を演奏します。


フライヤー(一番したにあります↓)の
裏面の荘村清志さんのお話にもあるように、
武満さんはパラグアイの作曲家/ギタリスト、アグスティン・バリオスの
「郷愁のショーロ」が大好きだったそうです。

コンサートで演奏する2つのビートルズ・ソング、
「ヒア・ゼア・アンド・エヴリウェア」と「ヘイ・ジュード」は
「郷愁のショーロ」と同じく、E弦をD、D弦をGに調弦する
変則チューニングでアレンジされています。

「シンドラーのリスト」は、
武満さんとお嬢さんの眞樹さんが最後に一緒に観に行った映画だそうで、
武満さんはジョン・ウィリアムズによる映画音楽をとても気に入っていたそうです。

アストル・ピアソラをとてもお好きだった武満さんにちなんで、
「アディオス・ノニーノ」もプログラムに加えました。
1969年にピアソラ自身が録音する際、
天才的、と言われて初見でなんでも弾けてしまうピアニスト
ダンテ・アミカレッリのために書いたカデンツァのギター編をつけて演奏します。


「今朝の秋」は武満さんが同名のドラマのために書いた音楽で、
当時作曲中だったジュリアン・ブリームのための「すべては薄明のなかで」の
第四楽章に使われたフレーズが登場するとても美しい曲です。




「森のなかで」は、
武満さんが最後に書いたギターのための3つの小品です。
一曲めのウェインスコット・ポンドはオーストラリア出身英国のギタリスト、ジョン・ウィリアムズのために、
二曲めのローズデールは荘村清志さんのために、
三曲めのミュアー・ウッズはジュリアン・ブリームのために書かれました。

僕は1995年の11月に、武満さんから彼の作品をすべて録音する、
というご提案をいただき、着手しました。
鈴木一郎さんのコンサートで聴いた記憶があった
ギターのための「ラストワルツ」の編曲をいただけないだろうか、
とお願いしたところ、出版社を通じてコピーを送ってくださいましたが、
「実はもう出来ている未発表の曲がある」ことも教えてくださいました。
それがこの「森のなかで」でした。

それぞれの曲に別々の献呈者を書いてしまったので、
その人たちより先に演奏させてあげるわけにはいかない、
というお話だったので、出版されている曲と「ラストワルツ」だけでも聴いていただこう、
という準備中に武満さんは亡くなられてしまいました。

そこでこの作品は
武満さんのお葬式の日に佐藤紀雄さんによって「ウェインスコット・ポンド」が、
ロンドンでジュリアン・ブリームによって「ミュアー・ウッズ」が、
そして96年10月の荘村清志さんのリサイタルで全曲が初演されることになりました。

日本ショットからの出版はその荘村さんのリサイタルの日に決定し、
同日僕の手元に届きました。

諸般の事情によってその時製作していた「武満徹ギター作品集成」は
翌年の1月末に発売せねばならず、
10月中旬の出版から録音まで猶予は2か月弱。
この間に、あっという間に練習して録音したのが
世界初録音となった旧録音でした。

その後、様々な場所でこの作品を演奏させてもらううち、
もちろんのことですが、時間をかけた熟成と、
深くまで曲への理解が浸透していきました。

今回、20年ぶりの録音も9月14日に発売されます。
画像





さて、演奏会の後半について。

バッハの「マタイ受難曲」は、武満さんが作曲に取り掛かるときに
しばしば聴いていた作品、と言われます。
なくなる直前に病院のベッドでもラジオ放送でお聴きになり、
感動されたというお話が有名です。

「愛ゆえに我が主は死にたもう」
は、バッハによって、
初稿版では「マタイ受難曲」の中核として考えられていました。
今回演奏するアレンジは、
99年に東京オペラシティ・武満メモリアルで
武満さんのご命日に渡辺香津美さんと演奏した編曲の再演で、
原曲のアリアの途中アドリブ・パートを設けています。


モダン・ジャズ・カルテットによる「ジャンゴ」も、
武満さんのお気に入りの曲の一つでした。
室内楽的であり、バロック音楽の影響も大きい
モダン・ジャズ・カルテットのスタイルは、
武満さんが書いた映画音楽の幾つかにも
影響を与えていたのではないでしょうか。

「1900年」はベルナルド・ベルトルッチ監督による長編映画ですが、
エンニオ・モリコーネの音楽を武満さんはとてもお好きだったそうです。



そして武満さんの映画音楽については、
現在鋭意編曲中。

これまで、ブランドン・ロスさんと武石務さんとのトリオや、
今年の12月21日にもオーチャード・ホールで公演がある
渡辺香津美さん、cobaさん、八尋トモヒロさんとのバンドで
演奏した曲も含まれていますが、
ジャズからロック、現代音楽、タンゴ、すべてのスタイルで
鋭敏で豊饒な音楽を奏でてくれる
素晴らしいメンバーの皆さんのために
今回はまた新しいアレンジを考えています。

ちなみにこちらは、2011年3月25日に、
東京 春 音楽祭で、
田口さんを除く今回のメンバーで演奏した模様です。

ニーノ・ロータ アマルコルド


武満徹 三月のうた




そして、武満さんが書き残した
ビッグ・バンドのアレンジにも挑戦しようと思っています。

どうぞお楽しみに!!!

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