ギタリスト 鈴木大介のブログ

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<<   作成日時 : 2015/11/17 00:10   >>

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実は来年始めの小さなコンサートくらいから
すこしずつバッハの無伴奏ヴァイオリンパルティータの1番を
プログラムに入れています。

バッハの無伴奏ヴァイオリンの作品は、
留学中にパルティータ3番を勉強して録音し、
98年頃のコンサートでは3番のソナタを暗譜で弾いていたはずで、
99年のオペラシティのリサイタルでパルティータの2番を弾き、
その後、多分2000年の夏の大倉山記念館で
ものすごい暑さと湿気でかわいそうな感じだったけれど
そのころお借りしていたオリジナルのミルクールの19世紀ギターを
肩から吊るして立奏でソナタを3曲弾き、
あと一歩のところで
全部をいちおう一通り手掛けたことになる予定だったのですが、
皆さんご存知の通り、
第1番のクーラントのドゥーブルという、
ギターにとってはものすごい難物の解決法がまったく見当たらず、
頓挫してしまいました。

多分2001年くらいまでは
なんとかアプローチしようとして
サラバンドやブーレとそれらのドゥーブルを
単品で弾いたりしていました。

2004年から2年かけて、
無伴奏チェロ組曲はすべてハクジュ・ホールで弾いたはずなのですが、
その後もこのBWV1002のクーラントのドゥーブルだけはどうにもなりませんでした。

何度か運指をつけてみたのですが、
スケールの連なる激しいまでの曲調を、
限りなく速く弾くことを目指しても、
ヴァイオリンのような滑らかさには至らないかもしれませんし、
はたしてギターでそうすることが適切なのか、
それ以前に、自分に向いているのかどうかわかりません。

次に、
リュートやチェンバロで弾くみたいに
想定される低音をつけて弾くのも試してみましたが、
これはその場その場の対応ではなく、
まずドゥーブルの元になっているクーラントを
詳細に研究し、はてはそれ以外のアルマンド、サラバンド、ブーレとの
整合性を考えた上で低音を注意深く付加する必要があり、
そのうえ、
低音を付加したことによって生まれる
連続や並達などの禁則を避けるために、
原曲のメロディーそのものをも
若干変更することを余儀なくされるケースが出て来てしまいます。


リュート奏者のホプキンソン・スミスが、
無伴奏ヴァイオリンのための作品のすべてを録音していて、
ここでは、
まるでバロック時代のリュート奏者の流儀そのもののような
ヴァイオリン作品をリュートの響きに生まれ変わらせる
再作曲ともいえる編曲の妙がきかれるのですが、
これをどんどん真似していくと、
それはそれでモダンのギターで奏でる主旨とも
微妙に変わって来てしまい、
こんなにコピーコピーで良いのだろうか、
という疑問もつきまとい、果ては
ギターでは弾けない箇所もあり、
レオンハルト他のチェンバロ奏者の編曲も参考にしたりすると、
もう完全に袋小路に突入です。


もう半分あきらめ状態で、
2012年くらいからとにかくこのドゥーブルに慣れ親しもうと
低音を付加しないまま覚えて、
基礎練習にしてみたり、
エレキギターで弾いて遊んだりしていました。


今年に入ってから、
以前演奏していたバッハのレパートリーを
練習し直したりしていて、
ふと、気を取り直してもう一度
このドゥーブルに取り組んでみると、
以前よりはかなり曲の構造と調性の推移が
把握出来るようになっていて、
必要だと思える低音の付加も
何度か試行錯誤をすると
ちょうどバランスの良いあんばいが
わかるような気がしてきました。



それで、ようやく、
他の楽章と合わせて来年から弾けることになりました。


止まっていた時計が
動き出したみたいな感じです。

これは憶測に過ぎませんが、
止まっている時間の間に、

他の器楽のための編曲を勉強したり、
自分の映画音楽の編曲を出版したり、
エチュードを作曲したり、
鬼怒さんとの活動の中で
ハーモニーやスケールを勉強したり、
といった経験則が自分のなかで
徐々に積み上がって来て、
ある種の選択や決断ができるように
なって来ているのだと思います。


すっげ〜遅いけど。。。。。
牛歩どころか亀歩で頑張ります。









































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