ギタリスト 鈴木大介のブログ

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<<   作成日時 : 2015/07/16 01:38   >>

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広島でたくさんのギタリストや
ギタリスト志望の若者を支え続けてくださった
藤井寿一さんがなくなりました。

鬼怒さんとツアーをするとき、
必ず寄らせてもらう広島。


いつもの典型的な旅程では、
大阪の公演の後が広島なのですが、
4~5年前のその年、
僕は大阪のお店にカポタストを忘れてきてしまいました。


広島でいつもライヴをしてくださる
OTIS!というお店のご主人が、
アコギ用のカポをくださり、
そのご好意に甘えることにしました。


その当時僕は
平井千絵さんとのプロジェクトに使う
19世紀ギターを探していました。

広島にあった藤井さんのエル・コンドルというギターショップには、
状態の良い19世紀ギターのオリジナルが
よく入荷すると教えられ、鬼怒さんとともに翌朝、
突然の訪問をすることに。


「あの、鈴木大介といいますが・・・・」
と唐突に現れたにもかかわらず
静かに微笑んで優しく出迎えてくださった藤井さん。

何本かギターを見せていただき、
ひとしきりギター談義などもし、
なごやかな時間を過ごし、
あまりの藤井さんのおおらかなお人柄に、
なにか買い物した方がいい、というか、
これは何か買わせてもらわねば! という気持ちになって、
ふと見た小物のディスプレイに、
僕がなくしたタイプのカポタスト・・・・


あの、これ、ください、

って言おうとしたら、
隣に同じタイプで
ブロンズ加工のものとか、
黒く塗ったものもある。

そのカポタスト、
メーカーの名前を取って
通称シャブ・カポ、っていうんですが、
黒いやつのラベルに、

「シャブ・ノワール」

って書いてある。。。。

すっかりノックアウトされて、

「あの、この、シャブノワールください!」

って言ったら、
藤井さん、とても静かに、

「あ、でしたらそれ、さしあげます。」


・・・・・・・・??????

いや、こんな朝っぱらから突然尋ねてきて
散々相手してもらって、頂き物までする道理はありません、
と、固辞したのですが、
あまりの穏やかな藤井さんのご対応に、
まったく逆らうことができず、
いただいてしまったシャブ・ノワール。



ずっと後になってわかったことですが
(これはもう言っても時効ですよね?)

僕が武満徹ギター作品集成に使った
1968年製のダニエル・フレドリッシュを売りに出した時、
買いとってくださったのは
藤井さんだったんだそうです。

あの朝、突然現れた僕を
優しく出迎えてくださった藤井さんは、
僕がそのことに感謝のそぶりすら見せなかったのに
(いや、言い訳すると知らなかったのですから仕方がない)
なにもそのことには触れず、
ああ、前からあなたのことは知っていますよ、
くらいな気軽で気さくな感じで迎えてくださった。

できれば、
もう一度ゆっくりお会いして
お話しして、
フレドリッシュのことや、
ギターのこと、たくさん聴きたかったんですよ。
しばらくそれもおあずけですね。。



藤井さんのご厚意のカポタスト、
今日も、これからも、ずっとたいせつに使い続けます。


藤井さん、ありがとうございました。





























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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
鈴木さんは大器晩成だと思います。
「しばらく」ではなくもっと先でしょう?
いつか大きく咲くときがくるはず。
nao
2015/08/28 08:15

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