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zoom RSS Friling(春)

<<   作成日時 : 2015/06/26 01:00   >>

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今回のアルバム「キネマ楽園Z 70years」の中で、
偶然見つけた美しい歌。


『ヒトラーの贋札』をもう一度見直したくて、
ビデオやさんの棚の前をうろうろしていたら
偶然目が合った『ヒトラーの旋律』という映画。

リトアニアのゲットーを舞台に、
人々が生き抜くために歌い踊る、
美しい旋律がたくさん出てくるのですが、
そのエンドロールで、
何とも魅力的で、シニカルなアレンジを施された
この歌が流れます。

そのアレンジは、
どことなくローラン・ディアンスの
「タンゴ・アン・スカイ」をも彷彿とさせ、
僕はすぐにこの曲が気に入ってしまったのです。

よくよく調べてみると、
ゲットーで作られ、歌われていた歌は
今日でもそのものがジャンルを成すほどに
数多く残されていて、
そのなかでも、タンゴのアレンジにのせて
歌われていたものが少なくないようです。


ちょうど今から10年前の2005年、
僕はベルリン国立歌劇場の武満さんのプロジェクトに
出演するために一ヶ月ほど滞在していました。

日々のあてどないそぞろ歩きの道すがら、
ふらりと入った建物が、
昔のシナゴーグであったらしく、
戦争中に幼い子供を疎開させた親たちが
二度と会えぬであろう我が子にあてて送った手紙や、
離ればなれになった家族たちの写真が
大量に展示されていました。

その中のひとつの手紙に、

「世界中のどこに行ったとしても
かならず存在するふたつのものがある。
それは、星空と音楽、だよ。
君たちがどこに暮らしていても、
私たちと同じ星を見上げているだろう。
そしてどんな場所でも、音楽によって
周囲の人々と気持ちを分かち合えるだろう。」

というような感じのことが書いてあったのが、
とても印象的でした。


この「Friling」の歌詞も、
ゲットーの中である男性が書いた
とても悲しいものなのですが
ここでは触れずとも、
そのような逆境のなかで
音楽に希望を忘れなかった人々に、
敬服の念を感じずにはいられません。

美しい音楽との出会いが、
喜びだけではなく、
様々な感情や記憶を呼び覚ましてくれた、
貴重な体験でした。



























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