ギタリスト 鈴木大介のブログ

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zoom RSS セゴビア・ロマンティック

<<   作成日時 : 2013/05/07 23:30   >>

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先日弾いたソロ・リサイタルのプログラムは、
「パリ、至福の時」というテーマにちなんで
パリと関係ある作曲家によっておおよそ1920~30年代に
書かれたギターの曲を演奏しました。


そのようなプログラムにすると、
当然と言えば当然ですが、
アンドレス・セゴビアのために書かれたものが
ほとんどになってしまいます。


トゥリーナのファンダンギーリョ。
今回、ショット社から出版された
自筆に基づく原典版を見直したのですが、
一番盛り上がるクライマックスのスケールのフレーズ、
スケールじゃなくてほとんどがブロークン・3rdなんですね。

驚きましたが、
最後に弾く「セビリャーナス」との整合性を考えると、
たしかにそちらの方がまとまりが良いので、
今回は原典どおりに弾いてみました。


タンスマンのマズルカ。
この曲は留学中に
パリのナルシス・ボネ先生のレッスンを受けにいった
懐かしい曲です。
忙しいけどやっぱりタンスマン好きです。
もっと深めていきたい。


ファリャの「ドビュッシー讃歌」
これはマスターピースですよねぇ。
何度弾いても素晴らしすぎてため息がでます。
ちなみにこの曲は、
ミゲル・リョベートの為に書かれたもの。

ミゲル・リョベートがドビュッシーに
「ギターの曲は弾けない人には書けません」
って言っちゃったとか、
セゴビアがウェーベルンに
「曲を書きたい」と言われて断っちゃったとか、
いろいろな噂話を聞くたびに思うこと。

同時代の作曲家による新曲は、
自分のためにあるのではなく、
後世のためにこそあるんですよね。
その部分を忘れないようにしないといけませんね〜。


今回、久しぶりに
モレノ=トローバの「ソナティナ」を
1楽章だけですが演奏しました。

モーリス=ラヴェルが賞賛したというだけあって、
やはりこの曲の完成度はただ事ではありません。
今回は時間の関係で1楽章だけでしたが、
近いうちに他の楽章も弾いてみたいです。


CDにも収録している
サマズイユの「セレナード」。
この曲はドビュッシーのスタイルを
一生懸命追いかけているサマズイユの姿が
眼に浮かびます。
そしてそれは単なる模倣ではなく、
ファリャに並ぶほどに
ドビュッシーの語法を
フレットボードに生かしきっていると言えます。


ルーセルの「セゴビア」
は、僕が大好きな小品です。

というか、
ルーセルが好きなのかもしれません。
シンフォニーも時々聴きたくなります。



ヴィラ=ロボスの「エチュード」から
8番と7番を選んだのは、
この2つの作品が「エチュード」全体のなかでも
特にフランス的だ、と思ったからです。
セゴビアは「12のエチュード」から
3曲しか録音していませんが、
この2つは選ばれているのですね。
それも少しわかるような気がします。



エリオット・フィスクという僕の先生は、
最後のセゴビアの弟子だったこともあって、
彼のクラスに入ると必ず
「セゴビア・ロマンティック」と呼ばれるくくりの、
つまりセゴビアのために書かれた20世紀中葉の作曲家による
作品のレッスンをうけなければならない、
というのがあるのですが、
僕はもともとこの時代の作品がとても好きなので、
自分の人生のなかで、
バッハやスカルラッティのバロック、
武満さんを始めとする邦人作品と、
バリオスやアルゼンチン・タンゴなどの南米作品、
スペインの、とりわけアルベニスの編曲作品、
その他にライフワークに近いものがあるとすれば、
やはりこれらの作品だという気がします。


今年はセゴビア生誕120周年でもありますし、
後半はそれらの作品ともじっくりつき合っていくことになります。


できれば
上記のプログラムもどこかで再演したいですね~~。
クラシック・ギターとしてではなく、
クラシック音楽としてかなり密度の高い作品群ですから・・・。














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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
最近、中堅、若手のギタリストの方々の中で、セゴビアについて語る人は稀かと思います。「はばかられる」といったほうがいいのかもしれません。そんな中、鈴木さんだけは素直に思いを口にする。ぜひ同じプログラムを富山で。人は集めます。
富山もっと
2013/05/08 08:52
ぜひ、どこかでいつか再演なさってください。聴きに行きたいです。
かもみっら
2013/05/10 14:35

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