ギタリスト 鈴木大介のブログ

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zoom RSS 天女散花 ノートその1

<<   作成日時 : 2012/09/09 22:19   >>

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自分のための覚え書き。

西村朗先生ご本人のお考えとは
まったく異なるかもしれませんが、
少なくとも演奏家がある作品を身体に入れ、
再現する過程においては
何らかの物語や意味を楽譜から読み取らねばならず、
あくまで個人的なスケッチです。

なお、文中、
かなりあやふやな名前の付け方のコード名が
頻出しますが、
これはあくまで自分の記憶のための強引な
名前づけです。



現代の音楽とはいえ、
個々の音が純粋に独立して
その音程上の音波としてしか存在せず、
それらがいかなる関係性ももたぬまま、
独立した素材であるという前提で
描かれる音楽を、
僕は著しく不得意とし、
また、そのような音楽に対する不信感を
持っていることも否めません。



僕自身にとっては
12音技法であれ、
セリエリズムであれ、偶然性の音楽であれ、
フリージャズであれ、
2つ以上の音が存在する場合、
何らかの和音となって認識されます。


純粋な音律による演奏や、
アフリカの少数民族の歌声を聴けば、
もしかしたらそうではないかもしれませんが、
ピアノやギターで弾いた音楽は、
僕にはみなハーモニーがあるように聴こえます。


それが僕の音楽の特色であり、
限界でもあるのですが、
限界を設けるからこそ、
個性を磨くことも出来るのだと、
最近は思っています。




37小節
ギターソロ冒頭。
4小節間の自然ハーモニクス。
h-e-fis-gの4音のモチーフに続き、
その後
12-12-12-12-7-12,
7-5-7-5-12-5
つまり1ヶ所だけ12と7が入れ替わる
上昇のパッセージ、
続いて異なるポジションの同音ハーモニクスを含む
最初の4音の拡大型。


長い休符を一拍おいて、9音によるトレモロで
高いbからb-a-as-ges、
続いてf-as,g-e-f,dis-e-g,eis-fis-gis,a,gis
のトレモロ。この音程の動機が全体を支配する主題となる。

47小節より、
トレモロと同速の3音反復によるパッセージ。
このような高速反復は今回、天女散花の新しい基軸になって、
随所を彩っている。
下降とクレッシェンドの後、フォルテの和音でgから再び上昇。
この上昇音型は、長短3度を含み、
冒頭のdis-e-gと同じ型である。

16分音符による強くて速いパッセージの後、
高いF#ディミニッシュから下降、gディミニッシュまで降りる。
その後、1-2-3-4の運指によるdis-a-d-gisの和音から、
5半音の上昇。
この和音は、押さえ方と鳴り方こそ開放的であるが、
常に半音の衝突を2組含み、
増4度を完全4度の間隔で二つ重ねた型になっている。
この和音を、4弦から1弦の方向を互い違いに押さえると、
曲のクライマックスを構成するメジャー7thの和音になることに留意。

再びFディミニッシュから下降Gbディミニッシュまで降りて
速いスケールで上昇。

61小節から、大きな旋律。
6,5弦による増4度、4弦の開放弦、5弦の長7度(減8度?)による低音で
1弦開放弦のトレモロによる上昇、fからaisまで。

続いて4,3弦の増4度と3弦に対する1弦上の7度のトレモロによって上昇。
このとき、瞬間的にではあるが66小節後半でAメジャー7thが聴こえる。

70小節。
6〜4弦の開放による伴奏でニ短調のトレモロ主題。
7小節間。
低音開放弦と高音メロディーの組み合わせが、
その都度、僕にとっては特定の和音を示唆しているように聴こえる。

例えば、
d-fはDマイナー、g-bはGフラット、a-gはAマイナー7th,
のように。
メロディーはasまで昇りつめ、
その後very fast と書かれた同音反復によるトレモロでgisまで半音下降。

低音開放上、4度、増4度、5度と広がるパッセージの後、
トレモロによる半音上昇でasまでもどり、長いトレモロのあと、
下降のメロディーの後休止。

103小節
速い反復音。
des-c-h,es-d-cis-his,ges-f-es-d,g-fis-e-dis
この後半の半音が全音を介して並んでいる固まりは弾きにくい。
冒頭のeis-fis-gis,a,gisと同じだが、
この音列も非常に大きな役割を担っているように思う。
いったい、指定のダイナミクスでいくつ入れられるのだろう。

3つの半音による速い下降、後、スケールで下降と上昇。
9音のトレモロに戻って1~3弦を4度、増4度に押さえた和音によるメロディー。
このメロディーは、
3音による強いパッセージをはさんで、全音下で断片的な再現。

3半音+増4度下降によるメロディー、の後、
1~3弦を4度、増4度に押さえた分散和音での下降、
ただし、冒頭のみ4度、5度になっている。

その後、これまで出てきた音程素材の複合による
強いスケールの上昇、3音反復の後、
4度、増4度→4度、5度の和音に到達。

124小節。
Eフラットマイナーからの短三和音による下降。
その後1~3弦の開放と4~6弦のオーギュメントマイナーの分散和音で
上昇。12フレットまで昇って、
13フレットから高音の短和音に移行。

18フレットbから1フレットfまで、トレモロ下降。

133小節。
1~2弦開放と5〜3弦の増和音によるアルペジオのフレーズ。
CオーギュメンとからDフラット、増殖しながらEオーギュメントまで到達。
135小節。
Fオーギュメント・フラット5th・・・・はおかしいので
Fオーギュメント#11th、つまり2弦開放のhを含み、
f-h-cis-aを3回反復、徐々に加速。メジャー7thを交えて半音上昇。
最終的にBオーギュメントでしばらく鳴り響いた後休止。

この辺の
アルペジョは規則性を見つけるのが
徐々に困難になってくる場所で、
やむを得ずルバートさえたり、アクセントの位置を強拍からずらすことで
同じ音型を造り出して記憶していくしかない。

半音ずつ上昇していくアルペジオであるが、
開放弦との兼ね合いで発生している和声は刻々と変化する。

135 Faug#11th
136 後半、Em7#11/F#
139 EmM7th →A♭aug
140 Aaug→Em7#11

136と140の後半は、違うポジションで押さえているのに
同じ和音になっている。不思議。。。。

141 EmM7th
このポジションの和音は若干Gの増和音にも聴こえる。







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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
半分も…というか、
ほとんどわからないのですが…f^^;
でも大介さんの演奏を聴いていると
伝わってくるんです!本当に!!
その深い部分が大介さんの心として
音となって伝わってくるんです♪
絶妙な間やハーモニー
究極のバランス感覚…と結びついて。
私の語彙では表しきれませんが
大介さんの音楽、大好きです^^♪
ラグリマ
2012/09/11 23:30

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