ギタリスト 鈴木大介のブログ

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zoom RSS 今日の覚え書き

<<   作成日時 : 2011/11/08 03:58   >>

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キース・ジャレットの「RIO」を聴きました。

驚くほどに、キャッチー、センティメント・・・・・
ブラジルを感じてるんだなぁ、という感じが
音になって飛んできます。

キース・ジャレットは、
「カーネギー・ホール」のソロも
こちらの気持ちにすごく寄り添ってくる内容なのですが、
やはり、ニューヨークとか、リオとか、
ポップの聖地においては
モダンとポップの境目を行ったり来たりするんだろうか。

そういえば、「パリ・コンサート」の冒頭も、
なんだか、スコラ・カントルム風だ・・・
その街その街に影響を受けているんですね、きっと。。。


ところで、
僕は明後日のコンサートのアペリティフに、
3つの映画音楽を続けて弾こうと思っています。

ひまわり〜シャレード〜ニュー・シネマ・パラダイス

僕にとっては、
初めて降り立ったヨーロッパがイタリア、ということもあり、
また、クラシック音楽をやっていると
いつのまにかその根源としてイタリアを感じさせられる、ということもあり、
自分が優勝したコンクールがイタリアだった、ということもあり、
イタリアという国は、
おそらくもっとも身近に感じているヨーロッパなのですが、
同時に、映画においても、
イタリア、というのは、母なる、あるいは父なる何かを感じさせてくれるのです。

続いては、フランスを思い起こさせる2作品。

「ス・ワンダフル」は、
フレッド・アステアとオードリー・ヘップバーンの
「パリの恋人」
(グーグル検索だと今のところこちらが上にきます。なぜかほっとする。)
の中で歌われる、有名な曲ですが、
たしか、この曲をはじめてアレンジしたのは1998年。

僕の仲の良い友達がサッカーのワールド・カップの決勝対戦チームを
フランスVSブラジル、と言い当て、
しかもフランスの優勝を信じて疑わず、そのとおりになり、
おまけに彼は時を同じくして、素晴らしい花嫁をゲットした、
そのことを記念(!?)して、
この「パリの恋人」で有名な「ス・ワンダフル」を、
ちょっとブラジル風なアレンジにしたのでした。

彼には、
ものすごい追い風、が
その年、吹いていたんだと、
今でも順風満帆な奴を見るにつけ、思わざるを得ません。


林光先生の「裸の島」のテーマは、
フランスではシャンソンになって有名になったそうです。

僕は、「裸の島」を始めとする
新藤兼人監督の作品が、昔から好きで、
林先生から、コンチェルトの再演奏を頼まれた時、
最初に思いついたのがこの、「裸の島」のギターバージョンでした。

「裸の島」には、
作曲者本人による2つの器楽バージョンがありました。
ひとつは、チェロの独奏のための、
「裸の島」を主題にした、パラフレーズ。
もうひとつは、
フルートとピアノのための演奏会用の編曲。

僕はその二つからヒントを得て、
ギターバージョンを作ったのですが、
はたして、作曲者の林先生が、
その自由な編作を許してくださるのかどうか、
ほんとうにどきどきした記憶があります。

録音のスタジオで、
林先生が、
「ギターの曲っていうのは、こうやって書くんだねぇ」
と、飄々とした感想を述べておられたのを、
昨日のことのように思い出します。


「それでも恋するバルセロナ」という
ウディ・アレン監督の映画の中で、
恋人(になる前)の二人が食後に訪れたカフェで、
「グラナダ」が演奏されています。

グラナダを訪れた想い出、といえば、
突風が吹いていてしかめっ面になってしまった
作曲家ファリャの家の前での記念撮影と、
アルハンブラ宮殿の反対側にそびえるジプシーの居住区、
サクロモンテで出会った人々、
その頂上の、打ち捨てられたようにたたずんでいた石造りの、
おそらく教会かなにかの建物の前に、
やはり、行き場を失ったようにたたずむ友人、
通りすがりのイスラエルから来た女の子、そして僕。

僕の心の中では、
グラナダとアルハンブラは、
ヨーロッパとアジアとアフリカの、
ボーダーのようなイメージが、ずっと続いています。

「アルハンブラ宮殿の想い出」は、
映画「キリング・フィールド」に使用されていますが、
「カヴァティーナ」もベトナム戦争を描いた
映画「ディア・ハンター」のテーマとして知られています。


ニューヨークを舞台にした2本の映画
「ウェストサイド・ストーリー」と「ゴッドファーザー」。
ともに1940~50年頃の、リトルイタリーを中心とした、
ギャングたちの物語に着想を得ています。

今では、
チャイニーズ・タウンに大幅に活気と繁栄を譲り渡してしまった
リトルイタリーも、この時代には、階級闘争と裏社会の中心でした。

そんな町で、仁義を怠って出店した床屋がある日爆破されてしまうような、
そんな映画の中での出来事が日常に起きている場所で、
幼少期をすごしたのが、アストル・ピアソラです。

ニューヨークで音楽を発見し、アルゼンチンに帰って、タンゴに目覚め、
やがて、パリでその生涯最良で最後の10年間を送ることになるピアソラは、
イタリア系移民の子供でした。

アストル・ピアソラの、アルゼンチンでの活動は、しかし、
従来の、酒場やダンサーのためのタンゴを至上のものと考える
保守的な人々との、摩擦と闘争の歴史でした。
それに引き換え、彼の才能を「タンゴ」に生かすべきであると見いだした
最良の師、ナディア・ブーランジェはフランス人、
彼の全盛期の録音を、善くも悪くも世界へと導いたのは
イタリア人プロデューサーのパガーニでした。
そして、ピアソラ本人が、最高の出来、と評した録音は、
ニューヨークで行われました。

にもかかわらず、
パリで脳梗塞に倒れた彼が、最期を迎える場所として熱望した
「ブエノスアイレス」の四季のなかから「秋」と「冬」を
最後に演奏します。





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コメント(3件)

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ええっ?映画「キリング・フィールド」に「アルハンブラ宮殿の想い出」使われていたんですか。知らなかった...というか、当時は「アルハンブラ…」の曲自体を知らなかったからかもしれない。
この映画、小生にとってはある意味で人生観を変えられた思い出深い映画なんです。最後のシーンでは「イマジン」が流れますよね。涙があふれました。
これを知り、久しぶりにまた観たいと思った次第です。
Mr.Margarita0505
2011/11/08 12:45
明日…心して聴きます♪全身全霊で!!!
ドキドキしてきました(*^^*)
たのしみにしていますね♪
ラグリマ
2011/11/08 22:14
楽器は何をチョイスされるのか楽しみP
天空仙人
2011/11/09 16:31

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