ギタリスト 鈴木大介のブログ

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<<   作成日時 : 2011/07/17 02:28   >>

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iTunesで好評ダウンロード中の
「カフェ・スタンダードU」に収録されている
個々の曲について
個人的な感想、覚え書きです。


テイク・ファイヴ
この曲を録音する人生なんて考えてもみませんでした。
リー・モーガンの「サイドワインダー」や
アート・ブレイキーの「モーニン」のほうが、
まだあるだろう、と思っていました。
そのようなわけで、
とにかく、遊ぶことしか考えられなかった一曲。
原曲のダンディズムに近づくどころか、
なんだか、可愛くなっちゃったんだけど、これでよかったのでしょうか。

雨に歌えば
一昨年、だったか、大萩康司くん、村治奏一くんと一緒に演奏する為に、
トリオのアレンジを鬼怒さんに頼んだことがありました。
これは、そのなかのひとつです。
雨の日の、メロウでアンニュイな雰囲気が、とてもよく出ています。
原曲のアレンジはトリオですから、このテイクには多重録音で僕は二人います。

ヒア・カムズ・ザ・サン
The DUOの一作目に入っていた、「With a little help~」の時もそうでしたが、
ビートルズの曲となると、
鬼怒さんはものすごい気合いの籠った
凝ったアレンジを考えてきてくれるので、
二人でそれをめちゃめちゃお稽古します。
このとき使っていたギターの低音がうなって、
シタールみたいになっているところが好き。

やさしく歌って
学生時代、一日1万円(!)ももらえる
ロバータ・フラックのローディのバイト、
というのがありました。
僕が担当したパーカッショニストは、
ツアー中ずっと僕がついていると思ったらしく、
一生懸命、何をどのように収納すべきか、
彼の自慢の「おもちゃ」たちについて、
懇切丁寧に説明してくれたのですが、
僕が日雇いとわかると、
「あ、そうなんだ」と言って、
いきなり使い捨てカメラで記念撮影をして別れました。
と、いうこととは関係なく、これは、子供の頃からの僕のFavorit piece.

おいしい水
この曲は中学生くらいの時から遊びで弾いてたけど、
このテイクは楽しかったです。
本来、アドリブが必要な曲ではないかもしれませんが、
鬼怒さんのソロはもちろん、僕のソロも、頑張っていると思います。
そして、そのあと、二人でリズム刻みコーナーの、
裏拍でぴたっとあってしまう即興の(!!)アンサンブルが、
The DUOの真骨頂ではないかと自画自賛。

バードランドの子守唄
最初のイントロは、
昔、John WilliamsがやっていたSKYというバンドの
何かの曲の記憶だと思います。
こういう曲のソロをとるのは、
想いのたけがおおむね不発に終わるという、
苦い経験を積み重ねるうちに、
「まあ、今日はこのくらいでいいや」となってしまうものですが、
にもかかわらず、むきになってる自分がかわいくもあり、幼くもあり。
デュオのサウンドはよくグルーヴしている気がします。

黄昏のビギン
僕のアレンジですが、Aメロ2回目の不思議なコード進行と、
鬼怒さんのソロに入る瞬間の、
昭和歌謡とジャンゴの中間みたいなセクションは気に入っています。
日本ものは、年齢を重ねるとますますさらに、
真剣に向き合いたい欲望がわいてくるジャンルですね。

アローン・アゲイン
これは面白かったです。
鬼怒さんの、人生でお気に入りの10曲に入るそうですが、
リハーサルしていくうちに、だんだん南欧風になり、
最後は、サンレモ音楽祭で発表される
現代のカンツォーネみたいになってしまった。
「風」を感じていただけたら嬉しいです。
僕は昔、この曲が流れているCMがお気に入りでした。
ほんとにいいメロディーですよね。。。

イフ
リハ中に、やはり、ギター・デュオで演奏してこそ際立つのは、
ものすごくしっかり美しく作られた
「楽曲」そのものなのではないかという話になり、
この曲を思い出しました。
新しいシープレスの今井さんのギターが、
伸びやかに、甘く歌う録音で、
音程とか音色とか考えると、
すごく自分の中では新しい自分に出会えた録音です。

ロロ
この曲は、
おいそれとは録音できないのではないかと思い、
アレンジ悩みました。
ジスモンチさんが、
「俺の音楽は90パーセント、
例えば17世紀のヨーロッパのミュージシャンのように、
楽譜に書かれていないけど、
きちんと覚えているフレーズ、
あるいはそれをカデンツァと呼ぶのかもしれないけど、
そういうのでできているんだ」と言ってました。
その精神にのっとって、
ジスモンチさんへのリスペクトも
表現できたのではないかな、というテイクです。

ハウ・インセンシティヴ
多くのジャズ・ギタリストによる名演がある曲です。
僕が演奏するので、ジャジーなアプローチよりは
原曲のメロディーをきちんと表現した方がいいのかな、と思い、
音域を変えて2回テーマ弾きました。
「空間系の面白い感じになったね〜」
と鬼怒さんが。

Nowhere Mind
レコーディングの為に書いた新作です。
悲しい曲を書きたかったのですが、
その悲しさが、涙で浄化されてしまうような
澄んだものではなくて、
どこへも行くことのないストレスや
遣る方のない憤懣にしか結びつかない、
どこまでも続く曇り空のような雰囲気の曲を
書こうと思っていました。

Blessed
鬼怒さんが書いたとてもきれいな作品。
この曲のタイトルは、
ある時、The DUOのライヴ中に、
お客さんに、どんなタイトルがいいですか?
と聞いてつけていただいたものなんです。
とてもよかったのでそのままこのタイトルに。

カンタロープ・アイランド
昔、横浜にバンド・ホテルっていうホテルがあり、
そこの横にシェル・ガーデン、という
ライヴハウスがありました。
時々、サックスとベースのトリオで出てたのですが、
その時に思いついたカッティング・パターンを
鬼怒さんが面白がってくれて、
20余年の歳月を経て録音してしまいました・・・・
自分でも驚いた。

ホマリア
とても美しい作品です。
希望とか祈りを感じさせる曲ですね。
僕は初めて知った曲だったので、
従来のこの作品のイメージから
離れている演奏かもしれませんが、
それもこの場合良かったのかな、と思います。
自分自信の印象では、
なんだかミュージカルに出てくる病気のお母さんが
歌うみたいな曲だな、と思いました。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
今度は奏一くんにも参加してもらって録って欲しいで〜す
天空仙人
2011/07/17 09:09
大介さんのライナーノーツを楽しみの1つにしているファンにとって、こういう記事はとっても嬉しいです。ありがとうございます。
kn
2011/07/19 22:58
このライナーノーツ読んだら、ダウンロードするしかないですよね。
とても上質な音楽、おふた方の大人の駆け引きがいいですね。
こでれもかっていうほど弾いてほしい気もします。大介さんのドヤ顔が好きだし。。

なかでもロロとホマリアが気に入りました。
ギター侍
2011/08/02 12:52

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