ギタリスト 鈴木大介のブログ

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zoom RSS 頭のなかが渦巻き中

<<   作成日時 : 2010/09/09 23:59   >>

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涼しい一日でした。
やっと仕事がはかどり始めました。


8月の暑いさなか、
けっこうな数の曲を弾いたのですが、
やっぱり、あれですねー
地獄のように(と言いつつ行ったことないけれども)
暑い時に、新しい曲を必死で譜面書いたり覚えたりするって言うのは、
自然の摂理と相反するということがよくわかりました。
みなさん、
お盆は休みましょう。

もっとも、
この時期にテンションの高い現代もの中心のプログラムが
毎年集中してやってくることによって、
夏のたるみを解消し、同時にしたたかなまでの
譜読み訓練となっていることも事実。
夏期講習みたいだけどやってて面白いからな〜〜〜〜

ということで、
お盆は毎年休めません。


秋の足音とともに、
本格的にクラシカルなプログラムにとりかかり、
まずはモーツァルト関係。


昔、モーツァルト・ヴァリエーションズというCDを録音したときは、
出来上がったばかりの今井さんの楓ギターが
計らずも古楽器風味を出してくれて、
それにかなりインスパイアされたのでした。

が、
今回は、コンサート全編フレタ。

古典期の作品ばかり集めて、
モダンのギターで弾くというのは、
初めてに近い試みです。
学生の時分は、古典の曲さんざんやったけど、
ことあるごとに、ギターの先生方から、
「君みたいにテンポ・ルバートしてるのは
古典じゃない、歌い過ぎだ」
と、きつーいおしかりを受けていた・・・・

オーストリアに留学したら、
みんなルバートしてるから
なんだ、みんなやってるじゃん、
って思ったのだけれど、
さて、日本のギターの先生方が言う、
「歌い過ぎ」の中に含まれる、
古典的な歌、と、
ロマン派風な拡大解釈の境目っていうのは、
はてどこなんですか??
と、問いかけるうちに、
ある種の理論武装に話がすり替わってしまい、
結局、こういう曲は古楽器、あるいは
それに近い形で作られた現代の楽器で弾くのが
一番だぁ〜〜〜という結論に至ったのでした。


その頃は、
バッハをモダンの楽器で弾くのにすら抵抗ありました。


今では、、
その当時、ギターの先生方がおっしゃっていた、
「様式感」という言葉に内包されたものも
よく理解できるようになりましたし、
楽器がどういう楽器だろうと、
基本的に様式感を守った、
あるいは、古楽器的なアプローチというのは
可能なんだ、と、肩の力が抜けてきたので、
今回は、思いきってフレタにしてみます。


楽器によって何が違うのかっていうと、
モダンの楽器の持っている倍音、つまり響きの特性が、
モーツァルトやソルなど、いわゆる古典の作曲家たちが
もっとも、安定的帰結地点として重用した、
いわゆるドミソの和音を弾いたときの
純度を下げる、という問題があるんですね。

ラコートとか、パノルモとか、
あるいは、それに準じて作られた19世紀までのスタイルのギターだと、
ほんとに、ドミソ、が、
天国的なまでに美しく響くのです。


これは、ギターのみならず、
交響曲を演奏する際のオーケストラにも言えることかもしれません。


だからこそ、
20世紀後半には、
あれほどまでに「ピリオド楽器」と言われる、
作曲家が作曲した当時の性能を持つ楽器による
復元演奏が盛んになったのでした。


そこには、
その当時の楽器でしか表現し得ない、
「響き」と、「アーティキュレーション」つまり、
イントネーションなどの、「話しかた」や、
当時の楽器でないと刻めない鋭い「リズム」の
再発見がなされたのでした。



そのようなことをふまえつつ、
やはり、モダンのオーケストラにも、
特有の美しい表現はある訳ですし、
最近は、ピリオド楽器のアプローチをふまえた
モダン楽器の演奏もとてもふえてきました。


などど、いろいろ頭では考えてるんですが、
そういうところから脱したくて、
ふと、
カール・ベームがベルリン・フィルと録音した
交響曲全集なんかを聴いていると、
それはそれで、
その当時、
モーツァルトの楽譜から、現代のオーケストラによって、
ここまで美しく純粋な響きを引出していたのだなぁ、と、
あらためて、畏敬の念を覚えてしまいます。



書いてみて、
とりとめがなさすぎて、
ここまで読んでくださったみなさんに、
たいへん申し訳ないことをしたと思うので、
最近発見して、とても刺激を受けた本をご紹介。


興味深く、
そして勉強になります。


音楽の生まれるとき-作曲と演奏の現場
春秋社
井阪 紘

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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
今日はちょうど
モーツァルトを聴いていました♪
大介さんだからこそのお話、
なるほど〜と、もっと訊ねたくなる部分と
ちんぷんかんぷんでたずねたくなる部分が
いろいろとあって、おもしろいです!!
天国と地獄まで出てきて面白いです!!
お勉強しよう〜っと^^♪
ありがとうございます^^
ラグリマ大好き
2010/09/10 01:49
最後まで読んでやっぱり良かったです

最近、元気ないのかな〜と心配しておりましたが・・・(一寸)
お元気そうで何よりですw
お忙しかったんですねー
全て楽しんでください

その本めっちゃ読みたくなった・・・
ハプ
2010/09/10 11:44
先日ご紹介されてあったモンポウのCDを購入してみました。本やCDというものは、お勧めされた方の脳を垣間見れるよーで、素敵なツール?だなーと思います。時空を共有できるところも良いなと思います。
クラシックギターに出会えたことで、私の小さな世界が少しずつ広がっていっています。本当に良かったです。大介さんの日記からも感じることが多く、感謝です
acco
2010/09/10 14:59
ふらのさん
とっくに気付いているかもしれませんが、
スーパーな兄貴の岩佐さんって、
来週の金曜、モーツァルト協会の例会で
兄貴と共演されるフルーティストですよ!!

兄貴と、兄貴の音楽兄貴との共演、
夢のようですね^^♪♪♪

ワタクシ、職場にお休み申請して、
必死に計画中デス(>v<)!!

暑い夏のお疲れが出ませんように☆
大介さんも、ふらのさんも^^
ラグリマ大好き
2010/09/10 20:49
拝啓 ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。(いやーっ、清祥って何?) このたびは「ガリT当り」おめでとうございます。(うんうん、首を長〜〜くして待ってたよ!)早速、景品の「ガリガリ君オリジナルTシャツ」を同封させていただきました。(キャッホ〜、いままで何処を旅してたのかな〜、長旅でガリガリ君疲れてないかなぁ〜!)これからも、皆様に喜ばれる製品作りに励みますので、(赤城さん、日本一!ワァーキャーワァーキャー!!)赤城乳業の製品をより一層、ご愛顧下さいますよう(イエーイ!赤城!赤城!フレー!フレー!赤城!ガンバレガンバレ赤城!)よろしくお願い申し上げます。(ピーッ!ピーッ!こちらこそよろしくねったらよろしくね!!) 兄貴!ラグリマ大好き君!来ちゃった、でもまだ着ちゃってない。近藤しゃんにも、来ちゃったです。と、ご報告! ひとつ悲しいお知らせがあります‥…日中やや涼しく、夕刻…寒いです。ああぁぁぁ・・‥…
ふらの
2010/09/10 21:33
天国的なまでに美しく響くドミソ。。聴いてみたい。
きりん@携帯
2010/09/10 23:50
モダンギターって和音がワオンワオンと気持ち悪く響きますよね、消音のやり難さとか、楽器の和音が分離しにくい特質とか色々あるのでしょうが、バッハのクラビーバとか聴くと、静かで歯切れの良い和音が美しいと思うし、古典から現代の音楽までを統一的に演奏する難しさってあるのでしょうね
細川俊夫先生が好きです
2010/09/11 13:35

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